【情シス担当者のビジネス新ジョーシキ】 環境・リサイクル編 第2回 産廃業者の正しい選び方

  • 2016/4/18
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2016/04/18
指し棒持つ女性

産廃業者による廃棄カツの不正転売事件がマスコミをにぎわせたことは記憶に新しいですよね。

産廃処理業者は全国に14万社あるといわれています。この玉石混合の数多ある業者の中から、信頼できる優良な業者を選び出すのは至難の業です。実際どこに頼むべきか、今の業者で大丈夫なのか、お悩み方も多いと思います。

ここでは、そういった悩める廃棄物管理担当者のために、どこに気を付けて業者を選べばよいのかを解説します。

廃棄物を委託する際に注意すべき3つのポイント

産廃業者を選定する際に、どんなに時間がなくても最低限ここだけは確認しておくべきというポイントが3つあります。

1つは、産廃処理の許可を取得していることです。産廃処理の許可は、廃棄物の収集運搬に対する許可と廃棄物の処分(中間処理及び最終処分)に対する許可に別れているので、目的に沿った許可を持っているのかきちんと確認することが大事です。

2つ目は、行政処分歴です。「行政処分」とは、営業停止、施設の使用停止、許可の取消などの行政から産廃処理業者に対して懲罰的な目的で与えられる処分のことです。

通常はいきなり行政処分が下されることはまれで、まずは行政指導で違反行為の是正を勧告されます。行政処分が下されたということは、指導に従わず故意に違反行為を継続していたか、相当重大な過失があったことを意味します。ですので、何か特別な理由が無い限り、今現在行政処分を受けている業者はもちろんのこと、過去に経歴があるような業者も候補から外した方が無難です。

では、この行政処分歴はどこを見れば分かるのか? 「許可証」に書かれているのでは? いえ、許可証には行政処分歴は一切記載されないのです。正確な行政処分情報をつかむためには、都道府県か、政令市の担当部局に照会する必要があります。

虫眼鏡持つ人形

そして、最後の3つ目は反社会的勢力との関係です。一昔前はアウトローな業者が跋扈(ばっこ)していましたが、現在の産廃業界は相当クリーンになってきています。きちんと産廃処理の許認可を持っていて、かつホームページで情報公開しているような企業であれば、ほぼ心配ないといえます。しかし、窓口となっている1次受けの業者が大丈夫でも、2次受け、3次受けまで下ると反社会的勢力と関係する業者が紛れ込んでいたという事例もあります。産廃業者を選定する際には、2次受け、3次受けの業者までチェックするようにしましょう。

以上をまとめると、産廃処理業者を選定する際に、必ず確認すべき項目は以下の3つとなります。

(1)廃棄物が許可対象となっていること
(2)行政処分を受けていないこと(特に現在)
(3)反社会的勢力との関係を持っていないこと

この3つは、ぜひ押えておいて下さい。

荒深 正博

 

ワイルドディープ株式会社代表取締役社長。廃棄物の適正処理・リサイクルの検討から、産廃業者の選定、マニフェスト運用に至るまで、廃棄物の取扱いに関するあらゆる業務をワンストップで支援する事業を展開。元外資系コンサルという異色の経歴の持ち主。

 

◆廃棄物リサイクルの総合情報サイト「リサイクルハブ」
https://recyclehub.jp/

 

所属:ワイルドディープ

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