WordPressでできる!企業向けLPの作成と活用【メンテナンス編】

前回はWordPressを使った企業向けランディングページ(LP)で利用できる便利なプラグインを紹介しました。
今回はメンテナンス編として、LP公開後の運用とメンテナンスについて紹介します。

メンテナンスを行わないことによって生じるかもしれないデメリット

WordPressサイトのメンテナンスを怠ると、様々なリスクが生じる可能性があります。
まず、最も懸念されるのはセキュリティの脆弱性です。最新のセキュリティパッチが適用されていないサイトは、ハッカーの格好のターゲットとなり、顧客データの漏洩やサイトの改ざんなどの深刻な問題が発生する可能性があります。

パフォーマンスの低下も大きな問題となります。
最適化されていないプラグインや古いバージョンのWordPressを使用し続けると、サイトの読み込み速度が遅くなり、ユーザーエクスペリエンスが著しく悪化する可能性があります。さらに、新しいブラウザやデバイスとの互換性が失われ、一部の機能が正常に動作しなくなるリスクもあります。

SEOの観点からもメンテナンスは重要です。
Googleなどの検索エンジンは、最新かつセキュアなサイトを高く評価します。メンテナンスされていないサイトは検索順位が下がる可能性があり、オンライン上での visibility が低下する恐れがあります。

さらに、古い情報や機能しない要素を含むLPは企業の信頼性やプロフェッショナリズムに疑問を投げかけかねません。これは直接的にブランドイメージの低下につながる可能性があります。

これらの問題が重なることで、LPの主要目的であるコンバージョン(問い合わせや購入など)が減少する可能性があります。つまり、適切なメンテナンスを怠ることはビジネスの成長と成功に直接的な悪影響を及ぼす可能性があるのです。

メンテナンスの概要

効果的なWordPress LPのメンテナンスには、一例として以下のような要素が含まれます。

  1. コンテンツの更新と最適化
  2. プラグインのアップデートと管理
  3. WordPressコアのアップデート
  4. PHPバージョンの管理
  5. セキュリティ対策
  6. パフォーマンスの最適化
  7. バックアップの実施

これらの要素を定期的かつ計画的に実施することで、LPの効果を最大限に引き出し、潜在的な問題を未然に防ぐことができます。

コンテンツのメンテナンス

LPのコンテンツは訪問者を顧客とするための重要な要素です。
まず、製品情報、サービス内容、価格、連絡先などの重要な情報が最新であることを常に確認する必要があります。古い情報は訪問者の信頼を損なう可能性があるため、定期的な更新が欠かせません。

キーワードの適切な使用、メタデータの更新、内部リンクの最適化などを定期的に行うことで、検索エンジンでの順位を維持・向上させることができます。検索エンジンのアルゴリズムは常に変化しているため、それに合わせて調整することも重要です。

効果的なLPを維持するためにはA/Bテストも欠かせません。
ヘッドライン、CTA(行動喚起)ボタン、画像などの要素を定期的にテストし、最も効果的な組み合わせを見つけることで、コンバージョン率を向上させることができます。
Google Analyticsなどのツールを使用してユーザーの行動を分析し、その結果をコンテンツの改善に活かすことも重要です。どのページに訪問者が多いのか、どこで訪問者が離脱しているかといった情報はLPの最適化に非常に有用です。

スマートフォンやタブレットでの表示を定期的にチェックし、すべてのデバイスで最適な表示が保たれていることを確認することも忘れてはいけません。モバイルファーストの時代においては特に重要です。

外部リンクや内部リンクが正常に機能しているか定期的に確認し、リンク切れを防ぐことも重要なメンテナンス作業の一つです。リンク切れは、ユーザーエクスペリエンスを著しく損ない、SEOにも悪影響を及ぼす可能性があります。

プラグインのアップデート

WordPressプラグインは追加機能を提供する重要な要素ですが適切な管理が必要です。
一般的にプラグインの開発者はセキュリティの脆弱性や機能の改善のためにアップデートをリリースします。そのため管理画面で定期的にアップデートを確認し、適用することが重要です。

ただし、アップデートを行う前には新しいバージョンがWordPressのバージョンや他のプラグインと互換性があることを確認する必要があります。互換性の問題によってサイトが機能しなくなるリスクを避けるためです。アップデート直後は未知の不具合が生じることもありますので、特に注意が必要です。

また、使用していないプラグインは削除することをお勧めします。これによりセキュリティリスクを減らし、サイトのパフォーマンスを向上させることができます。不要なプラグインを放置することは潜在的な脆弱性を増やすことにつながるためです。

定期的にインストールされているプラグインの評価を行い、より良い代替案がないか検討することも重要です。技術の進歩とともに、より効率的で安全なプラグインが登場することがあるため、常に最適なツールを使用するよう心がけましょう。

プラグインのアップデート前には必ずサイトのバックアップを取ることを忘れないでください。問題が発生した場合に備えて、以前の状態に戻せるようにしておくことが重要です。

WordPressのアップデート

WordPressコア自体も定期的にアップデートされ、新機能の追加やセキュリティの強化が行われます。セキュリティフィックスや小さな改善を含むマイナーアップデートは、自動的に適用されるよう設定することをお勧めします。これにより、常に最新のセキュリティ対策を維持することができます。

一方、大きな変更を含むメジャーアップデートは、より慎重に行う必要があります。
まず、サイトの完全バックアップを取ることが重要です。可能であればテスト環境でアップデートをテストし、問題がないことを確認します。更に使用しているプラグインとテーマの互換性も確認する必要があります。

アップデート後はLPが正常に表示されているか、フォームやCTAボタンが正しく機能しているか、ローディング速度に問題はないか、SEO要素(メタタグ、構造化データなど)が正しく表示されているかなど、すべての機能が正常に動作することを確認します。

また、どのバージョンにいつアップデートしたかを記録しておくことをお勧めします。この情報は、問題が発生した際のトラブルシューティングに役立ちます。

PHPのアップデート

WordPressはPHPで書かれており、PHPのバージョンもサイトのパフォーマンスとセキュリティに大きな影響を与えます。WordPressの公式サイトで推奨されるPHPバージョンを確認し、現在使用しているPHPのバージョンとの差を把握することが重要です。

多くの場合、PHPのアップデートはホスティングサービスが管理しています。最新のPHPバージョンへのアップグレードはホスティングサービスの管理ページで行えることが多いですが、そうではない場合はホスティングサービスのヘルプページを確認したり、お問い合わせ先から相談したりすることをお勧めします。

新しいPHPバージョンに移行する前には、使用しているプラグインやテーマに互換性があることを確認する必要があります。アップデートの際には大きなバージョンジャンプを避け、段階的にアップグレードすることをお勧めします。例えば、PHP 5.6から直接PHP 8.0に移行するのではなく、PHP 7.x系を経由することで潜在的な問題を最小限に抑えられます。

本番環境でアップデートする前に、テスト環境で新しいPHPバージョンでの動作を確認しましょう。これによりアップグレードによる予期せぬ問題を事前に発見し、対処することができます。

アップデートは計画的に

WordPressを使用した企業向けLPのメンテナンスは、単なる技術的な作業ではありません。これは企業のオンラインプレゼンスを最適な状態に保ち、ビジネス目標の達成を支援する重要な活動です。

定期的なコンテンツの更新、プラグインの管理、WordPressコアのアップデート、そしてPHPバージョンの最適化を行うことで、多くのメリットを得ることができます。セキュリティリスクを最小化し、サイトパフォーマンスを向上させ、ユーザーエクスペリエンスを改善することができます。また、SEO順位の維持・向上、コンバージョン率の最適化、そしてブランド価値の保護にもつながります。

効果的なメンテナンス戦略を立て、定期的に実施することで、WordPressのLPは長期にわたって高いパフォーマンスを維持し、企業の成長に貢献し続けることができます。技術の進化とユーザーの期待の変化に合わせて、常にLPを最適な状態に保つことが、オンラインでの成功への鍵となるでしょう。

お問い合わせ

株式会社HumAInではWordPressを使用したLP制作のほか、様々なサービスやウェブサイトの制作を行っています。詳しくはお問合せください。


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