求人サイトのデザインを観察・比較してみた#3
こんにちは!酒うさぎです。今回もタイトル通り、転職サイトのデザインを観察し、比較をしたのでざっくり結果を纏めてみました。
これまでの観察比較記事は以下リンクからどうぞ!
今回の観察対象はtypeと女の転職typeです。どちらも「type」シリーズに属していますが、コンセプトが異なっており、それぞれのターゲット層に合わせたデザインの違いが非常に興味深いものとなりました。
実は3年前にもこれらのサイトを観察していたので、今回は現在のデザインに加えて過去からの変化についても最後に少し触れています。
それでは早速見ていきましょう!
※なお、この記事で記載する内容はあくまで私の個人的な観察結果であり、開発者や運営側と直接的な関係はございません。その点をご理解いただいた上で、読み進めていただければと思います。
構成編
まず、「type」と「女の転職type」のページ構成について比較してみました。各ページの構成要素を分かりやすく整理し、同様の要素には同じ色をつけて区別しています。
「女の転職type」の特徴として、コンテンツ量が多く、細かいところまで情報が充実していることが挙げられます。女性が働きやすい条件を細かく絞り込むための機能や、お役立ちコンテンツが多岐にわたって提供されている点が目立ちます。特に、オリジナリティのあるコンテンツとして「働く女のワーク&ライフマガジン」が印象的でした。
このコンテンツは、「女の」と名前がついた転職サイトならではの内容であり、ターゲットユーザーに深く訴求するものとなっています。TOPページには最新記事5つが常に表示されるようになっており、更新情報がすぐに確認できる仕組みになっています。
一方、「type」は、TOPページに掲載されているコンテンツの量が「女の転職type」ほど多くはありませんが、TOP画像のすぐ下に設置された特集記事が充実していることが特徴です。
カルーセルで多数の記事が表示され、訪れたユーザーが様々な情報を最小限のスクロールで閲覧することが可能です。
また、「type」のもう一つの特徴として、画面右下に配置されているAIロボットが挙げられます。
キャラクターデザインが、なんとな〜く某有名ロボットアニメの緑色のマスコットキャラに似ているなぁと思いました…笑
可愛らしい見た目とtypeのコンセプトカラーを取り入れた愛嬌のあるキャラクターですね!
このAIロボットの利用には会員登録が必要とのことですが、AIの利用でユーザーとの対話や案内を行うことで、よりパーソナライズされた情報を得ることができそうだなと思いました。
ビジュアル編
次に、「type」と「女の転職type」のビジュアルデザインについて比較していきます。両者は使用されているカラーやイメージキャラクターに大きな違いがあります。
まずは「type」から見ていきましょう。
typeの特徴
コンセプトカラー:濃い黄色
サブカラー:暗い紺・水色
イメージキャラクター:オードリー(お笑い芸人)
「type」の特徴的なポイントとして挙げられるのは、力強いイメージを持つ濃い黄色のコンセプトカラーです。このカラーは、ユーザーに対して前向きでエネルギッシュな印象を与える効果があります。さらに、フォントには少しフォーマルな明朝体が使用されており、落ち着いた紺色が組み合わされています。これにより、全体的にパワフルでありながらも、どこか大人、信頼性のある印象になっています。
また、イメージキャラクターとして起用されているのは、お笑いコンビ「オードリー」の2人です。確かに、春日さんのぴっちりした七三分けとゴツい体格はデザインの印象、コンセプトに合っているかもしれません。加えてラフな格好と少しゆるい雰囲気の若林さんと並ぶ写真により、正反対のイメージを持つ2人が並ぶことで、多様なユーザーに対してそれぞれの「タイプ」に合った仕事を見つけることができるというメッセージが伝わってくるように感じました!
全体的に、非常にインパクトのあるTOP画像となっています。
(もしくは、typeを利用するペルソナを作る際に「この世代の人はオードリーのに好感を持っている」といった仮説と検証があったかも?)
さて、次は女の転職tyopeを見ていきましょう。
女の転職typeの特徴
コンセプトカラー:濃いピンクがかった赤
サブカラー:薄いピンク・エメラルドグリーン
イメージキャラクター:ムーミン・シリーズの”ちびのミイ”(小説/絵本)
「女の転職type」のコンセプトカラーは、濃いピンクがかった赤です。この色は、type同様パワフルな印象を与えつつ、一般的に女性向けのデザインに多用される傾向があり、女性ユーザーに違和感なく訴求するものとなっています。また、フォントにはシンプルな游ゴシックが使用されており、文字の色が真っ黒ではなく暗いグレー(#333)である点が特徴です。このような色使いにより、デザイン全体が可愛らしく、柔らかい印象を与えることに成功しています。
さらに、差し色として明るいピンクとエメラルドグリーンが用いられており、濃い赤の印象を柔らかく中和する効果を持っています。この配色により、「女の転職type」は視覚的にも非常にバランスの取れた配色デザインだと感じました。
そして、イメージキャラクターとして採用されているのは、ムーミン・シリーズの「ちびのミイ」です。
なぜミイなのかは調べてもよくわからなかったのですが、バナーにもある「私はこうしてミイつけた!」というキャッチコピーに掛けたかったのかも…?と思いました。
また、誰もが知っているキャラクターであり、覚えやすい見た目という点も、イメージキャラクターとして非常に効果的です。実際、私もこのキャラクターのおかげで、「女の転職type」をすぐに思い出すことができました!
(ちなみに3年前のバナー画像でのキャッチコピーは「自分の未来を探してミイ!」でした)
フッターにもいます!可愛いですね〜。
ふと気になったのは、コンセプトカラーの濃い赤とミイの服装の色みが似ていることです。デザインを決めていく際にどっちを先に決めたのかが気になりました。
私はイメージキャラクターを起用するデザインを経験したことがないため、そのプロセスについてもっと知りたいと思いました!
3年前からの変化
最後は、3年前の2021年に観察した時からどう変化したのか、少しですが紹介します!
女の転職typeの方は大きな変化は見られませんでしたが、typeは一部機能が追加されたり、イメージキャラクター少し変更されています!
ご存知の方も多いかもしれませんが、イメージキャラクターは春日さん1人で、写真はモノクロでした。またファーストビュー(最初に画面に映る部分)にある検索機能も、マイナーチェンジしています。そして、先述した特集記事のコンテンツの下には現在ピックアップ求人がありますが、3年前にはなかった機能です。
また、3年前はtypeのページを開くとAIロボ機能案内のポップアップがドーンと出てくる仕様でしたが、そちらは現在無くなっているようでした。おそらく、当時は新機能だったためユーザーに印象付ける狙いがあったのかもしれませんね!
まとめ
今回は転職サイト「type」と「女の転職type」のデザインを比較し、それぞれの特徴や変化について詳しく見てきました!
「type」は力強い黄色を基調としたエネルギッシュなデザインとオードリーを起用したインパクトのあるビジュアルが特徴で、特集記事やAIロボットの導入など、ユーザー体験を向上させるための工夫が見られました。
一方、「女の転職type」は、濃いピンクや赤系の色を基調としたキツすぎない柔らかな印象の配色デザインと、ムーミン・シリーズのちびのミイを起用した親しみやすいビジュアルが特徴で、女性ユーザーに特化したコンテンツや情報が充実している点が印象的でした。
今回の比較を通じて、同じシリーズでありながらも異なるコンセプトを持つ両サイトが、それぞれのユーザーに合わせたデザインや機能を提供していることが確認できました。これからもデザインの変化や新しい試みを観察し続け、転職サイトの進化を注目していきたいと思います。
以上、typeと女の転職typeの観察・比較結果でした!
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