IT人のあこがれ！？ ITS健康保険とは

パワフルに働くためには良く遊び良く食べることも必要というもので、福利厚生も大事な仕事の一部です。今回は、内容が手厚いと巷でウワサの関東ITソフトウェア健康保険組合（通称ITS健保）の紹介です。保険料が安いのも魅力ながら、提携レストランの充実ぶりも人気の秘密！？

■仕事に必要なのはスキルだけじゃない！健康もです

平日はバリバリ働き、会社と社会に貢献している企業戦士たち。自身の磨き上げたスキルで日々襲い来る業務をやっつけ、上司や気難しい取引先とのコミュニケーションをもこなす――。
そんな百戦錬磨の企業戦士たちも、仕事に次ぐ仕事ばかりでは疲弊してしまいますよね。きちんと健康に気をつけて、美味しいごはんを食べたり、リフレッシュできる休日が必要です。健康な体でプライベートでもしっかり充実することで、仕事にもより熱が入るというものです。

近年、労働人材不足に加え、ホワイト企業と言われる従業員に優しい企業の在り方への関心の高まりも相まって、企業の福利厚生が注目を浴びています。
そんな中、IT業の健康保険組合「関東ITソフトウェア健康保険組合（ITS健保）」がとってもお得で魅力あることが話題になっています。
組合の方も、組合ではない方も、ITS健保の世界をちょっと覗いてみませんか？

まずはじめに……健康保険組合とは

健康保険は、病気や怪我をしたときに備えて保険料を出し合い、医療費・手当金を必要な時に必要な人が受給できるようにする相互扶助の社会保障制度です。健康保険組合はそうした制度の運営を行う組合組織のことで、市町村が運営する国民健康保険のほか、常時700人を雇用する企業、同業同種の事業所で3000人以上集まっている場合はその組織が独自に健康保険組合を作ることができます。
企業主体で運営する健康保険組合がない中小企業の従業員とその家族は、全国健康保険協会の設立した「協会けんぽ」に加入します。

関東ITソフトウェア健康保険組合とは

「関東ITソフトウェア健康保険組合（以下、ITS健保）」とは、社団法人コンピュータソフトウェア協会によって運営されている健康保険組合です。1986年に前身の旧社団法人日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会が母体となって設立されました。
ITS健保は、関東圏内（新潟・長野を含む）のソフトウェア開発を中心とするIT業の企業が集まって形成している健康保険組合です。
2019年12月時点では7100社の事業者が加盟しており、52万人以上の被保険者が加入しています。加入者の平均年齢は37歳（2019年10月時点）と比較的若いことも特徴です。

■ITS健保のいいところ

ではさっそく評判の中身を見てみましょう。

【安い保険料】ITS健保はふところにも優しい

ITS健保では、保険料の負担が比較的低いということが特長です。具体的には、一般保険と介護保険料が、協会けんぽより少なく設定されています。
協会けんぽでは、全国平均で一般保険料は【事業者側5%＋被保険者側5％】で10％となっています。ITS健保では、【事業者側4.25％＋被保険者側4.25％】と低い割合となっています。同様に介護保険料率も保険料率が低く済むのです。

＜画像出展：ITS健保＞

さらに、病気や怪我をした場合、本人や家族の看護が必要になった場合、また出産や死亡などに際しては、法定給付に加えてITS健保からの付加給付金を受け取ることができます。

このように、事業者側と従業員である被保険者側の双方にとって、ちょっとお得な保険料となっているのです。

【健康診断】ITS健保で健康チェック

保険料が安いからといって、健康保険組合としての機能が低いわけではありません。
ITS健保の被保険者は、指定の健診センターにおいて年齢や性別に応じた健康診断、人間ドックなどを低負担で受けることができます。
また、対象者は婦人健診や歯科検診、生活習慣病予防の特定保健指導などが無料で受けられます。

【まるで旅行会社】ITS健保で行く快適な旅

ITS健保の組合員が利用できる保養所も充実しています。
関東近郊にある直営の保養所には1泊5400円で宿泊できます。保養所には温泉旅館やスキー場近くのレジャーホテル、キャンプ場、高級感のあるリゾートホテルもあります。
また、保養所以外でも、全国の提携宿泊施設に泊まる場合の宿泊費補助を受けることができます。
ITS健保の運営する旅行センター「ITS旅行センター」があり、そこでは施設の予約だけでなくJTBや日本旅行と提携したバスツアーや宿泊パックプランなどさまざまな旅行プランが提供されています。もはや旅行会社かと見まごうWebサイトもあり、手続きも簡単です。

【コスパ最強レストラン】ITS健保で舌鼓

※画像はイメージです。健保の提携レストランとは関係ありません。

ITS健保の健保会館に付属しているレストランでは、格安料金で美味しい食事を楽しむことができます。
組合員限定（同伴者は部外者でも利用可能）で、本格中国料理や寿司、イタリアンレストランなど5店舗を利用できます。例えば、中国料理「桜華樓」では、このような料理がしれっと1000円コースで紹介されています。このメニューで1000円なら、ものすごくお得ではないでしょうか。

【レクリエーション】ITS健保で楽しくレク

他にも、スポーツクラブやゴルフ場の提携施設を割安に利用することができます。
個人で利用する以外にも各種スポーツの組合大会が行われており、「ITS」を冠したフットサル大会や硬式テニス大会、ハイキング大会に親子サッカー教室など、ガチの競技者から初心者も楽しめるレクリエーションが多く開催されています。

■入りたい人、要チェックです

「ITS健保にウチの会社も加入したい！」と思った担当者の方もいらっしゃるかもしれませんので、加入条件も一部紹介しておきましょう。

ITS健保に加入するには、以下の業種であることが必要です。

(1)パッケージソフトウェアの利用技術・研究開発及び流通

(2)ソフトウェアプロダクト及び関連ソフトウェアの研究開発及び流通

(3)コンピュータ及び周辺機器の販売（レンタル・リースを含む）保守サービス

(4)コンピュータの利用による情報の提供

(5)組合の設立事務所との間で、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則（昭和38年大蔵省令第59号）第8条第3項（「親会社」、「子会社」）又は第5項（「関連会社」）に 規定されている会社と同様な関係にある事業所。

（「関東ITソフトウェア健康保険組合の加入基準」より引用）

また、関東近郊（新潟、長野を含む）の企業で従業員数20名以上である必要があります。加入条件はこの他にもいくつもの条項が設定されています。
例えば「被保険者の平均年齢が当組合の平均を著しく上回らないこと」、「扶養率については、当組合の平均を著しく上回らないこと」といった細かい条件もあり、最終的には業績も含めて「総合的判断」をしたうえで加入が認められるため、関東のIT企業であっても必ずしも入れるわけではないのです。

健保界の“高嶺の花”、ITS健保に入れた企業はとてもラッキーなのかもしれません！？

健康保険組合は、従業員の健康やモチベーションを向上させる役割を持っています。従業員の皆さんはなんとなく入っているだけではもったいないので、自分の入っている健康保険組合の制度をしっかり調べてぜひ活用しましょう。

健康保険組合も、あなたの大事な仕事のパートナーなのです。

【執筆：編集Gp　星野 美緒】