【ロボデックス】高齢化社会をサポートする補助ロボット イノフィス、東芝

  • 2017/1/25
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マッスルスーツ 新型スタンドアローンタイプ

マッスルスーツ 新型スタンドアローンタイプ

「当社は2014年に本格的にマッスルスーツの販売を開始。介護現場を中心に1600台を出荷している。最大の特長は空気圧を使った人工筋肉を使っていること。また、モーターを使わないので、バッテリーを持たなくていいメリットがある」と、前田雅子・マーケティング部長は新製品について説明する。

最初のマッスルスーツはエアコンプレッサーを使ったモデルだったという。しかし「エアコンプレッサーモデルは、動作に必要な圧縮空気が常時コンプレッサーから送られるため、動作回数に制限がなく、補助力も30kg高いが、エア供給用ホースが付いているため、作業範囲に制約があるのが難点だった」(前田マーケティング部長)という。

そこで、自転車用の手押し空気入れポンプを流用し、ホースレス、軽量化を図ったスタンドアローンタイプを開発した。また、新製品では「市場の声を取り入れ、しゃがみやすさ、歩きやすさ、見た目のよさを改良した」(同)としている。

スタンドアローンタイプは、自分で空気を入れることができるため、騒音を発生するコンプレッサーが不要。介護現場など静かさが求められる場所でも使用可能だ。エアホースもなく、電源も不要なため、屋外でも使用できる。

市場での競争については「マッスルスーツの競争相手は1にロボット、2に補助となる椅子、3に作業用のコルセット。ただ、新型はパワーアシストをしながら楽に作業ができるようになるので、十分競争力があると考えている」と前田マーケティング部長は自信を見せた。


■東芝、作業標準に準拠した補助ロボットを参考出展

東芝は、工場などの作業標準に準拠したパワーアシストスーツ「ExPAS」を参考出展していた。

東芝が参考出展したパワーアシストスーツ「ExPAS」

東芝が参考出展したパワーアシストスーツ「ExPAS」

一般的に補助ロボットは、腰の動きをサポートするものが多い。これは重量物を持ち上げる際に腰に負担がかかるからだ。

しかし、一般的に工場や物流現場の作業標準では腰痛防止を主眼として、重量物を持ち上げる際には、腰ではなく、膝を曲げて持ち上げるように定められている。厚生労働省でも「職場における腰痛予防対策指針」の中で背筋を伸ばしてひざを使った姿勢を推奨している。

東芝はこの点に注目。一般的な作業標準に従い、膝曲げで重量物を持ち上げる姿勢に対応した「ExPAS」の開発を進めている。「ExPAS」は15Kg相当の力で膝の負担を軽減するという。

「ExPAS」は製品化の時期などは未定。ただ、作業標準に着目した点は、製造業の東芝らしさが現れているといえるだろう。

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