見た目年齢は“ほお”で決まる! 印象年齢の最新研究で明らかに
ポーラ化成工業が発表した研究成果
この研究成果を発表したのはポーラ化成工業。同社では実年齢が高くなるにつれて、表情の変化に伴って光などがほおに当たった部分の面積のばらつきが大きくなることと、表情の変化にほほの皮膚の動きのタイミングが遅れることが老けた印象を与えることを研究で突き止めました。
今回、同社では「人が顔のどの部分を見て年齢を判断するのか」ということについて20~60代の女性のさまざまな表情の画像を見せて、顔のどの部分に視線が行くかを調査。その結果、年齢を推測する際、目元に加え「ほお」に注目していることがわかりました。
この結果を受けて今回、同社では画像解析とモーションキャプチャーでほおの動きを解析しました。画像解析では加齢とともに肌表面のキメが減少し、ほほで光が拡散しなくなったりすることや肌内部の構造から生じる「白トビ」と呼ばれる現象に着目。20~60代の日本人女性70名に「縦の伸び」「横の伸び」など7つの表情の動きの顔画像を撮影し、ほおにある白トビ領域の面積を調査しました。
白トビの画像解析方法
また、モーションキャプチャーの実験ではモデルの顔に7つのマーカーを付けて動画を撮影。表情を作った時のマーカーの動きを計測しました。すると、2つの解析から、実年齢が高くなると、表情の変化で生じる白トビ領域面積のばらつきが大きくなることと、表情の変化に対してほおの動きのタイミングに遅れが生じていることがわかりました。
モーションキャプチャーの解析方法
一般的に顔の皮膚がキビキビと動くことが、見た目が若いと感じられることにつながっていると考えられています。研究では、この結果を受け、加齢に伴い、ほおの白トビ領域が増加していることと、顔を縦に伸ばした際、あごの動きよりも、ほおの皮膚の動きが遅れて動くことが老けた印象を与えることにつながっているとしました。
今回の研究は女性を対象に実験が行われましたが、「肌の状態は異なるが男性でも同じ傾向にある可能性は大きい」と、黒住元紀・ポーラ化成工業 研究所研究員は話しています。これまで見た目の若さを保つには、皮膚のシミなどの対策が注目されていましたが、同社では今後は「ほお」の若さを保つ研究にも力を入れていくといいます。
研究成果を発表する黒住元紀・ポーラ化成工業 研究所研究員
一方で、「現状では男女ともに柔らかい、あるいはしなやかなほおを保つようにケアなどをすることが見た目で老けた印象を与えないための対策が重要」(黒住元紀研究員)と話しています。若々しくいたいと思っている情シスの方は目元だけではなく、ほおのケアにも気を配ってみるのもよいかもしれません。