【スマートフォン&モバイルEXPO 春】スマホが無限無線機に変身 アイニックス

  • 2016/4/23
  • 【スマートフォン&モバイルEXPO 春】スマホが無限無線機に変身 アイニックス はコメントを受け付けていません
2016/05/23

小さめのブースに、ズラリとスマートフォン(スマホ)の端末が並ぶ。アイニックスが提供する「EveryTalk(エブリートーク)」は、スマホを使って音声だけでなく映像までも、リアルタイムで同報通信できるシステム。既存の電話や無線機に接続することもできる。スマホが無線機になるわけだ。

アイニックスは、自動認識技術のコンサルティングをはじめ、バーコード機器などのIT・モバイル機器と、その関連システムを扱う会社だ。

ブースで展示されていた「EveryTalk」のスマホ

ブースで展示されていた「EveryTalk」のスマホ

使い方も簡単な“スマホ無線機”

EveryTalkは、これまで専用端末を使っていた「無線通信」を、4G携帯電話の通信網や無線LANなどを使った「IP-PTP」と呼ばれる技術を使ってスマホで行うシステムだ。

無線通信は、さまざまな場面で使われている。警察・消防に始まり、民間でもイベント警備などをはじめとして、広く活用されている。

しかし、専用端末を使うとなると、周波数帯域の移行が行われるような時には買い換えが必要になり、電波の届く距離には限度がある。場所によっては届きにくいところもある。より強力な電波を飛ばそうとすれば設備は大がかりになり、申請や免許も必要になる。

「こうした煩わしさを解消するため、『IP無線機』が発売されているが、いずれも専用端末を使っている。そこにスマホを使うことで簡便化を果たしたのが、この製品の大きな特徴」と、高山義雄・本社営業部 営業2課 部長代理は説明する。

 

高山義雄・アイニックス 本社営業部 営業2課 部長代理

高山義雄・アイニックス 本社営業部 営業2課 部長代理

使い方も簡単だ。サーバーを用意し、ネットに接続。このサーバーに専用アプリをインストールした端末を登録すれば、それで準備が完了する。

トランシーバー感覚で映像通信もできる

使い方はまさにトランシーバー感覚。無制限に設定できるチャンネルを指定しておけば、そこに参加しているメンバーにプッシュトゥトークで一斉に音声を送ることができる。使用者間で優先順位をつけることも可能で、優先順位の高い人は通話時にも割り込みができる。

そのほか、スマホのカメラを使ってリアルタイムで映像を送り、現場の状況を迅速かつ正確に伝えることが可能。また、緊急性の低い通信や音を出せない場所での使用を想定して、メッセージ機能も備えている。

想定される用途としてはやはり警察や消防、災害救助などだが、「そのほかに建設現場がある。特に大規模開発の現場などでは無線機は欠かせない。何らかのトラブルが起こった時でも、言葉だけでなく映像で確認することができるので、有用だと思う」と、高山部長代理は話す。実際、大手ゼネコンからの申し入れがあり、現在建設現場で試験運用中だ。評判も上々だという。

デジタル端末集約で管理も楽に

「このサービスをどのように使うかは、お客様のニーズ次第。『映像通信までは不要』という場合には、音声のみのサービスも設定してあり、低コストで導入できる」と、高山部長代理は説明する。

EveryTalkではスマホがあればインストールするソフト次第で、さまざまな使い方ができる。ほかのデジタル端末をスマホ1台のみに集約すればコストの点でも有益だし、保守管理も楽になるだろう。管理側にとっても大きなメリットになる。無線コミュニケーションはスマホ1台。あと数年のうちに、それが常識になっているかもしれない。

EveryTalkのほかにもハンディーターミナルなども展示していたアイニックスのブース。

EveryTalkのほかにもハンディーターミナルなども展示していたアイニックスのブース。


アイニックス
http://www.ainix.co.jp/


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