今回は、注目を集めているDeepSeekの思考プロセス「DeepThink」について調べてみました。DeepSeekのAIアシスタントを活用するアプリやウェブサービスは広く利用されており、Android版アプリのダウンロード数が100万件以上に達していることが確認されています。(参照元: Reinforz Insight)
DeepSeekとは
DeepSeek は、中国の人工知能企業 DeepSeek によって作成されたチャットボットです。 1 月 10 日にリリースされた DeepSeek-R1 は、1 月 27 日までに米国のiOS App Storeで最もダウンロードされたフリーウェアアプリとなり、ChatGPTを上回る数となっています。
DeepSeekは、安価で高性能なオープンソースAIとして注目を集めており、特にDeepSeek V3やR1は、他社の大規模言語モデルと比べても優れたコストパフォーマンスと言われているようです。
低コスト以外の魅力「DeepThink」
DeepSeekの最大の魅力は、低コストだけでなく、思考過程自体の価値にあります。多くのAIツールは単に答えを提供するだけですが、DeepSeekはその背後にある論理的な推論や分析を示してくれます。質問の意図を的確に読み取り、ユーザーが望む答えを分析します。この機能は「DeepThink」モードと呼ばれています。
これにより、ユーザーは単に答えを得るだけでなく、その答えに至るまでの過程を理解することができ、問題解決能力を向上させることができます。例として、今回は倫理学の難問「電車問題」などをDeepThinkモードで問いかけて、一緒にDeepSeekの思考プロセスをみってみましょう!
DeepThinkモードでは、その思考過程を公開することで、ユーザーが問題をどのように分解し、結論に至るのかを理解できるようにしています。複雑な問題を解決するために、DeepSeekは思考をステップごとに解説し、論理的な流れを示します。また、前の回答を振り返ることでユーザーの関心領域を把握し、それに基づいて質問の意図を予測する精度を高めます。
さらに、仮説を立てた後には、それを検証し、反証を試みることで精度を向上させます。進める中で「これが本当に正しいのか?」と自問自答を繰り返しながら進んでいきます。
「Search」モードはインターネットに接続してリアルタイムで情報を取得できるため、より正確で時事性のある回答を提供できるようです。
(残念ながら、テスト時には使えなくなったようです)
懸念
「DeepSeek」は、ユーザーデータが中国サーバーに保存・共有される可能性が懸念されています。この点に関して、データ流出や監視のリスクが指摘されており、特にアプリやウェブサービス利用者の個人情報が中国の法的基準に基づきアクセスされる可能性が議論の的となっています。
一方で、完全オープンソースの「DeepSeek-R1」をローカル環境で使用する場合には、安全性が高いとされています。利用方法によってリスクの程度が異なるため、ユーザー自身がリスクを正確に理解し、慎重に選択を行うことが求められているのが現状でしょう。
思考プロセスが答えより大事
DeepSeekのDeepThinkモードは思考の過程を詳しく見せてくれるので、答えだけでなく、AIがどうやって考えているのかもわかります。
このプロセスを見ることで、難しい問題をどう考えればいいかを学べるんです。これから、創作や考える力を伸ばすのに役立つと感じています。
参考
▼DeepSeek V3とは?日本語での使い方とその実力を検証した
https://chatgpt-enterprise.jp/blog/deepseek-v3/
▼DeepSeekの「思考プロセス」で見えた、AIの倫理的課題への対処方法
https://forbesjapan.com/articles/detail/76866
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