デル、一人情シス開拓を本格化 インサイドセールス50名採用で大幅増員へ
- 2017/4/27
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デルは中堅企業の開拓を狙ったインサイドセールス(内勤営業)人員増加のための採用を行うと発表した。中堅企業の30%にも上ると同社が見ている一人情シスをターゲットに、インサイドセール経由でITシステムなどの課題解決を切り口に自社のPCやサーバー、ソリューションなどを売り込む。
IT業界で2年以上の営業経験を持つ人材を中心に50名を採用。IT業界以外からの人材確保も視野に入れている。年齢は問わず、若手から営業経験が豊富なベテラン、シニアまで幅広く募る。
インサイドセールスは電話やメールを使い、顧客や新規客のITシステムなどの課題を聞き取り、デルの持つ製品やソリューションを使った解決策を提案。初期の接触から案件の契約まで担当する。外勤営業とも連携するほか、顧客訪問や、デルが注力している販売パートナーとの営業なども行う。
インサイドセールスの仕事内容
デルでは、従業員100~999名程度の中堅企業への販売を強化しており、今回の人材採用はこれを受けた施策。中堅企業で多いと同社が見ている「一人情シス」を主なターゲットに積極的な営業をしていく。具体的には、担当業務で多忙だったり、IT知識の少なかったりする一人情シスに対し、サーバーやクラウド導入・導入代行提案やITシステム構築のアドバイスとソリューションの提案などを行う。
デルでは国内で4万7000社あるといわれる中堅企業のうち2万9000社の顧客基盤を持つ。そのうち、取引が活発な顧客へはインサイドセールスで販売を強化。取引が滞っている顧客にはインサイドセールス経由で新たな需要を掘り起こす。また、新規客はDM(ダイレクトメール)などで開拓する。
ITコンシェルジュの説明
同時に人材育成プログラムも用意した。日本独自のプログラムとして「ITコンシェルジュ」の称号を設けた。「ITパスポート」「情報セキュリティマネジメント」「ITコーディネーター」の資格を取得したインサイドセールスが得ることができる。称号を獲得すると待遇や昇進で評価される。
人材育成プログラムの概要
デルがグローバルで行っている社内資格制度「LTS(License to sell)」も実施する。年2回行われるオンラインの評価システムで営業スキルや製品知識、トレーニングが必要な分野を把握できる。この結果を元に個々の営業力を伸ばす。
また、サーバーを含んだ提案が可能になると「ITインフラコンシェルジュ」、情報セキュリティスペシャリストなどの資格も取得しクラウドパートのソリューションの提案ができれば「クラウドコンシェルジュ」のキャリアパスも用意した。
インサイドセールスのキャリアパス
そのほか、Uターンを視野に入れた地方出身の人材が働きやすい環境も整備。地方からの転居の際に発生する引越代や住宅などの費用を負担する引越手当一時金といった福利厚生などを用意する。また、ITコンシェルジュとして一定期間働いた地方出身者が地元での在宅勤務ができる制度も順次導入していく予定。
清水博・執行役員 広域営業統括本部長
「インサイドセールスが最近注目を集めている。それは機会損失が減るタイムリーな顧客対応、営業効率の向上と、それに伴う人件費などのコスト削減、アポ取りなどの従来のテレマーケティング活動から、提案、クロージング、顧客満足度調査までの全体プロセスが実行できるようになってきているからだ。インサイドセールスで一人情シスを支援するとともに顧客の幅を広げていく」。インサイドセールス増員に向けた記者説明会で清水博・執行役員 広域営業統括本部長はこう説明した。
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