【コンテンツ東京2016/第2回 先端コンテンツ技術展】VRの未来を決める「実験」を続ける PROTOTYPE
- 2016/7/7
- レポート
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エンターテイメントやマーケティングなどでのコンテンツ活用促進を目的に関連企業が出展した展示会「コンテンツ東京2016」。
この展示会内の「第2回先端コンテンツ技術展」に出展していた、ハーレー・ダビッドソン、KTMのオフロードバイクが並ぶPROTOTYPEのブースは、体験希望者が列を成す人気のブースだった。
オフロードレース体験ができる「GodSpeed FreeRide+」などを出展
VR酔いの解消がVRの将来を決める!?
ROTOTYPEは博物館や科学館、企業のイベントなどで展示される展示物や映像の企画・設計・制作や、その名の通り、プロトタイプづくりを企業からの依頼で行なっている。今回のVRの展示もその延長上にあるという。
「電機メーカーやカメラメーカー、オートバイメーカーなどと共同で、VRとメカを連動させるという実験を行なっている。この実験は、私がオートバイ好きということも関係している」と笑いながら渡辺光章社長は話す。
VRには“VR酔い”という現象がある。実際の身体の動きとVRグラスで見える映像の動きにギャップがあるとVR酔いが発生する。
「体感型のVRではロボットや車、飛行機などがあるが、いずれも乗り込むタイプなので、頭の動きが少なく、あまり酔うことはない。しかし、オートバイは頭と地面の動きが連動しないので酔いが強い。この酔いをいかに抑えるかが大切。今後VRが普及するかは、この酔いのコントロールができるかによるところが大きい」と渡辺社長は説明する。
「GodSpeed FreeRide+」は常に1時間待ちの人気展示だった。
「人の感じ方」の調整が課題
実際、画面の動きに合わせてオートバイの車体を動かすGodSpeed FreeRide+でも、上下の動作は抑えている。「人がVRを通してどう感じるかという調整は、まだまだ現物合わせの状態」と渡辺社長は言う。そのため、調整は、まだまだ手探り状態で、機械的に行うことは難しいという。一方で、恐怖を感じると意識が分散されるためにVR酔いは軽減されるという。これは、コンテンツの作り方によっても酔い方が変わってくることを示している。
「当社は本業がプロトタイプ作り。常に実験みたいなもの」と渡辺社長は語る。さまざまな「実験」を通して、酔いの影響を受けずに楽しめる、高いリアリティをもった体感型VRシステムの登場に期待したい。
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