使える! 情シス三段用語辞典25「コネクテッドカー」

  • 2016/11/14
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2016/11/14

常に新しい用語が生まれてくる情報システム部門は、全ての用語を正しく理解するのも一苦労。ましてや他人に伝えるとなるとさらに難しくなります。本用語辞典では数々のIT用語を三段階で説明します。

一段目 ITの知識がある人向けの説明
二段目 ITが苦手な経営者に理解してもらえる説明
三段目 小学生にもわかる説明

取り上げる用語を“知らない”と思った人は、小学生にもわかる説明から読んでみると、理解が深まるかもしれません!?

一段目 ITの知識がある人向け 「コネクテッドカー」の意味

「コネクテッドカー」とは、ICT端末機能を持つ自動車を指す。この場合、車をPCやスマートフォン(スマホ)のように、ネットでつながった機器の1つとして考える。日本では、「テレマティクス」という名称で、自動車や輸送車両向けに移動体通信サービスが提供されていたが、これを発展させたものといえる。

具体的には車の走行状態のデータをクラウドで集積し、分析することで新たな価値が生み出されると見られている。車がクラウドとつながることにより、さまざまな情報サービスを受けられるようになる。また、集積したデータを分析し、安全で効率的な省エネ運行をサポートすると同時に、緊急通報システムや走行状況に応じた保険など、新しいサービスの市場が生まれることが期待されている。将来的には自動運転に進化することも考えられている。

二段目 ITが苦手な経営者向け

「コネクテッドカー」は、自社の車がネットワークにつながる端末になることです。そうるすと、社長は自社の車が、今どこを走っているかがよく分かるようになります。

それは「サボっているやつが分かるな!」ということでしょうか? いえいえ、それだけで終わる話ではありません。コネクテッドカーでは車がどのルートをどう走ったかというデータを集めて分析、その分析からどういうルートを走れば一番効率的で燃料を節約できるかを車両に指示できるのです。走行ルートのどの場所でよく交通事故が起きやすいかも把握することができます。その情報を運転者に伝えておけば、自社の車で事故が減る可能性は高くなります。

「急発進」「急ブレーキ」など運転の仕方の情報を管理・分析し、それに合った保険料を算出するという新たなスタイルの保険が登場しています。コネクテッドカーで、この保険を利用し、運転手がきっちり運転すれば、保険料を抑えられるかもしれません。さらに、万一車両が盗まれた時のために盗難車両を追跡するシステムも開発されています。

コネクテッドカーは、自社で多くの車両を管理する企業にとっては、安全で効率的な運行をサポートする、うれしい技術といえるでしょう。将来的には自動運転に発展することも考えられています。

三段目 小学生向け

みなさんはスマートフォンって知っていますか? 知っていますね。それでは自動車って知っていますか? はい、もちろん知っていますよね。それでは、自動車がスマートフォンになったらどうなると思いますか? え、意味がわからない?

実は今、「コネクテッドカー」といって、自動車そのものを、スマートフォンのようにインターネットのようなネットワークにつなげて情報をやり取りできる機械にしようという技術が進んでいるんです。

そうなると、どうなるのでしょうか? 車が、いつでもインターネットなどにつながっているので、車の中でいろいろ情報を知ることができます。そのいろいろな情報とは、安全についての情報や旅行やドライブをした時に空いている道が分かるというような情報などです。「この辺にはこんなにおいしいラーメンのお店があるよ」とガイドしてくれるサービスも出てくるかもしれません。

え? 「それなら今でも車の中でスマートフォン持っていればできる」って?

それだけじゃないんですよ。車がネットにつながって通信をしているので、車が走ったルートや、車がどんな風に運転されたのかがデータセンターという所に記録されていくのです。記録される内容は「アクセルをいつどんな風に踏んだのか」「ブレーキはどんな場所で踏んだのか」などです。こうしたデータがネットワークを経由して記録され管理できるようになります。

そして、このデータを分析するといろいろなことが分かるようになります。例えば、「国道のこのあたりで急にブレーキを踏む人が多い」ということが分かります。すると、そこが危険な場所かもしれないと事前に知ることができます。こうした情報が分かるようになると、車の事故を減らしたり、渋滞を減らしたり、燃料を節約できるようになります。

さらに、車がネットワークにつながることで、将来的には人が運転しないで、自動的に車が道を走る時代が来るのではないかといわれています。車が「自動運転」で走る未来はすぐそこまで来ているのかもしれませんね。

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