「何を聞けばいいか分からない」相談を、文章のまま受け止める
海上コンテナの販売・レンタル・オーダー加工を手がけるハレコンテナ株式会社(本社:愛知県名古屋市西区、代表取締役:山下恭平)は、2026年8月、コンテナ選びを文章で相談できる「AIコンシェルジュ」を自社サイト上に公開しました。用途・設置場所・予算などを普段の言葉で入力するだけで、条件に合うコンテナのサイズ・仕様・価格をその場で提案する仕組みです。
海上コンテナは、サイズだけでも6フィートから40フィートまで幅があり、新品・中古の状態差、シャッターや窓などの加工、建築確認申請の要否、設置場所の条件など、購入前に判断すべき項目が多岐にわたります。同社にも「どれを選べばいいか分からない」という相談が数多く寄せられてきた一方、対応できるのは営業時間内に限られ、夜間や休日の検討には応じられていませんでした。今回の「AIコンシェルジュ」は、この検討の空白時間を埋める狙いで導入されています。
「バイクを2台入れたい。出し入れしやすいシャッター付きで、予算は50万円くらい」といった文章を入力すると、用途・重視する点・ご予算を読み取り、条件に合う商品を提案します。項目を選ぶ形式も併せて用意しており、どちらからでも同じ結果にたどり着けます。
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なぜ「商品を選ぶ判断」をAIに担わせなかったのか
今回の設計で目を引くのは、自然文の解釈にAIを使いながらも、最終的な商品選定の判断はAIに任せていない点です。商品を選ぶ判断そのものは、同社があらかじめ定めた条件分岐によって行われており、AIが担うのは、顧客の文章を条件に翻訳する部分に限定されています。
この線引きが特に厳格に適用されているのが、建築確認申請の要否判定です。コンテナの設置には自治体への建築確認申請が必要になる場合があり、誤った案内をすれば設置自体ができなくなるリスクがあります。同社はこの判断をAIの推測に委ねず、申請が必要となる可能性がある場合は、JIS規格コンテナの案内と自治体への確認を促す形にとどめています。「AIに何を判断させ、何を判断させないか」を明確に線引きした設計といえます。
判断はAIに任せない設計。商品を選ぶ判断そのものは、当社が定めた条件分岐で行っています。AIが担うのは、お客様の文章を条件に翻訳する部分です。特に建築確認申請の要否は、誤った案内をすると設置そのものができなくなるため、AIの推測では判断しません。
価格・仕様は社内マスターと連動
提案される価格や寸法は、社内の商品マスターから直接出力される仕組みになっており、価格改定や仕様変更を行えば、コンシェルジュの回答も同時に更新されます。AIが独自に情報を保持するのではなく、既存の商品データベースに接続する形を取ることで、古い情報が案内されるリスクを避けています。
3Dシミュレーターとの連携
提案されたコンテナは、そのままカスタム費用シミュレーターに引き継ぐことができます。窓・ドア・シャッター・断熱・電気工事などを追加した場合の概算費用を、3Dイメージを確認しながら試算できる導線です。
輸送・設置費用と納期は相談窓口に接続
輸送費や納期に関する質問には、専用の案内に切り替わります。輸送設置費用は設置場所の条件によって大きく変わるため、その場での概算提示はせず、必要な情報をまとめてLINEで見積り依頼できる導線を用意しました。納期についても目安は示しつつ、確定は個別相談に委ねる形としています。ここでも「AIがその場で断定してよい範囲」と「人が確認すべき範囲」が切り分けられています。
読者への示唆
今回の事例が示しているのは、生成AI導入を検討する新規事業担当者にとって、「AIに何を担わせ、何を担わせないか」という線引きの設計そのものが意思決定の核になるという点です。ハレコンテナは、顧客対応の自動化・24時間化という価値と、誤案内による実害リスクとを比較し、自然言語理解と価格計算はAIに、最終判断とリスクの高い法規制絡みの判定は既存の業務ルールに、という役割分担を選びました。
AIコンシェルジュのような対話型ツールを検討する際は、「便利さ」だけでなく、「AIの推測が外れたときに、どこまでの実害が生じるか」を先に洗い出し、その領域だけは人間の判断や既存ルールに残す、という順番で設計を進めることが参考になりそうです。
■ハレコンテナ株式会社について
会社名:ハレコンテナ株式会社
所在地:〒451-0045 愛知県名古屋市西区名駅二丁目34番17号
代表者:代表取締役 山下恭平
設立:2021年4月
資本金:2,000万円
事業内容:海上コンテナの販売・レンタル・オーダー加工、全国配送・設置
URL:https://hare-container.co.jp/
ハレコンテナ株式会社・2026年8月18日のプレスリリースより引用