nazuna studioを運営する福島未貴氏は2026年10月7日、企業・自治体向けの広報写真内製化支援サービス「撮れる広報」の提供を開始したと発表しました。SNSや採用広報、オウンドメディア、イベントレポート、プレスリリースといった日々の情報発信に必要な写真を、広報担当者自身が撮影できるようになるための研修・内製化支援サービスです。

何が発表されたか

「撮れる広報」は、各社・各団体の発信媒体や撮影シーン、所有機材、課題に合わせて内容をカスタマイズする約4時間の実践型研修と、研修後に作成する「自社用・撮影ルールシート」を組み合わせたサービスです。進め方は3つのステップに分かれています。

STEP1|自社の「写真の課題」を整理

発信媒体や撮影シーン、使用機材、課題などをヒアリングし、実際に広報活動で使用してきた写真も確認します。

STEP2|実際の広報シーンに合わせた撮影研修

ヒアリング内容をもとにカスタマイズした約4時間の研修を実施し、カメラの基本設定や光、構図といった基礎に加え、実際の業務を想定した実践を行います。

STEP3|「自社用・撮影ルールシート」を作成

使用機材・推奨設定・押さえておきたいカットや構図などをまとめた「自社用・撮影ルールシート」を作成し、担当者が変わっても同じ水準の撮影を再現できる状態を目指します。

料金は通常研修が20万円(税別、約4時間・1〜6名程度)、モニター価格は8万円(税別)です。研修後は月額5万円(税別)の継続サポートも用意されており、月10枚までの撮影写真へのフィードバックや、撮影時の設定情報をもとにした改善アドバイス、RAWデータを活用したレタッチ支援を受けられます。対応地域は全国としています。

「上手い写真」よりも「広報で使える写真」——最終的な使用方法を踏まえて研修を実施し、「何を撮るか」「どんなカットを残しておくか」まで含め、情報発信から逆算した撮影方法を伝えます。

なぜ「外注代行」ではなく「内製化支援」を選んだのか

広報担当者が写真の調達で直面する課題は、決して珍しいものではありません。プレスリリースが引用するピクスタ株式会社の調査では、写真更新時の課題として「依頼したいカメラマンとの日程調整が難しい」が41.49%にのぼったとされています。一方で、共同通信イメージズの調査では83.7%が「広報用写真を自身で撮影した経験がある」と回答しており、すでに多くの現場で担当者自身が撮影を担っている実態がうかがえます。ところが同調査で「撮影で失敗したことがない」と回答した人はわずか6.1%にとどまり、ブレやホワイトバランス、不要なものの写り込みといった課題が解消されないまま、見よう見まねの撮影が続いている構図が見えてきます。

この状況に対し、一般的な解決策として想起されやすいのは、カメラマンへの撮影代行の外注でしょう。しかし「撮れる広報」が選んだのは、外注という「都度の解決」ではなく、研修とルールシート作成による「内製化」という手段でした。この選択の背景には、広報担当者が抱える課題が「カメラマンが見つからない」という単発の困りごとではなく、「発信したいタイミングで使える写真がない」「カメラは社内にあるものの十分に活用できていない」「何を撮っておけば広報で使いやすいのか分からない」という、継続的かつ構造的な課題であるという見立てがあったと考えられます。

外注代行は、依頼のたびに日程調整・予算確保・素材受け渡しの手間が発生し、担当者が変わればまたゼロから関係を築き直す必要があります。これに対し「撮れる広報」は、研修で担当者個人のスキルを引き上げるだけでなく、「自社用・撮影ルールシート」という形式知を組織に残すことで、担当者の異動や退職があってもノウハウが失われない仕組みを志向しています。また、研修は各社が普段使用しているカメラや機材、場合によってはスマートフォンを使って行われる点も特徴です。新たな機材投資を前提とせず、手元にあるリソースを使いこなせるようにするという設計は、内製化支援という性格をより色濃くしています。

さらに、研修だけで終わらせず月額制の継続サポートを設けている点も、内製化を「一度きりの教育」で終わらせないための工夫といえます。実際に撮影した写真へのフィードバックやレタッチ支援を継続的に受けられることで、研修で学んだ基準を日々の運用の中で保ち続けやすくなります。

読者への示唆

広報・採用広報・SNS運用などで日常的に写真が必要になる組織にとって、「撮影を誰に頼むか」という発想から「撮影スキルをどう組織に残すか」という発想へ転換する発想は、ひとつの選択肢として参考になりそうです。特に、担当者の異動が避けられない組織や、外注予算を継続的に確保しづらい組織にとっては、初期研修費用とルールシートという形で一度ノウハウを可視化しておくことが、中長期的なコスト構造を変える可能性があります。一方で、研修の効果や「自社用・撮影ルールシート」がどの程度実務に定着するかは、個々の組織の運用次第という面もあるでしょう。自社がどのような発信頻度・体制で写真を必要としているかを棚卸しした上で、内製化という選択肢が合うかどうかを見極めることが、まず取るべき一歩になりそうです。

■nazuna studioについて

名称  :nazuna studio
代表者 :福島未貴
事業内容:広報写真の内製化支援、企業の採用広報・オウンドメディア等の企画・取材・執筆・撮影
URL  :https://www.miki-fukushima.com/


nazuna studio・2026年10月7日のプレスリリースより引用