株式会社ガルデリア(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:谷本肇)は、2026年10月1日より、企業の資源回収・資源化を支援する3つのコンサルティングサービスの提供を開始したと発表しました。「低濃度貴金属の回収・処理支援」「都市鉱山の資源回収・リサイクル事業立ち上げ支援」「微細藻類による排水資源化の共同研究・実証」という、対象も課題もそれぞれ異なる3領域を、あえて一つの提供開始発表としてまとめています。専門性が高く情報も少ないこの分野で、なぜ同社は個別のサービスを積み上げるのではなく、体系化したコンサルティングという形を選んだのでしょうか。

何が発表されたか:3つの異なる対象を1つの型で支援する

ガルデリアは温泉に棲む微細藻類「ガルディエリア」の研究開発を軸に、貴金属回収技術の実用化に取り組んできた企業です。今回のサービスは、その技術開発とビジネス開発で培ってきたナレッジを、企業が自ら新規事業として資源回収・資源化に取り組む際の伴走支援に転用したものといえます。プレスリリースは、提供開始の背景を次のように説明しています。

各サービスは当社がこれまで培ってきた技術開発とビジネス開発のナレッジをベースに企業の新規事業立ち上げを支援するものです。それぞれのテーマは専門性が高く、また一般公開されている情報も不足しており、最適な打ち手を検討するにも長い時間がかかっているのが現状です。

対象となる相談内容は、めっきや電子部品の製造現場が抱える「低濃度貴金属の回収・処理支援」、工場スクラップなどからの貴金属・金属資源回収を事業化したい企業向けの「都市鉱山の資源回収・リサイクル事業立ち上げ支援」、産業排水を保有する企業や藻類バイオマスの活用を検討する企業向けの「微細藻類による排水資源化の共同研究・実証」の3つです。対象物の性質も相談者の業種も異なりますが、いずれも「回収方式や工程の比較検討→対象物を使った試験→採算評価→実証・導入計画づくり」という同じ型の支援プロセスで進める設計になっています。

なぜ3テーマを束ねたコンサルティングという形を選んだのか

編集部が注目したのは、ガルデリアが個々の技術やサービスを単発で打ち出すのではなく、「新規事業検討を支援するコンサルティング」という共通の型に揃えて発表した点です。プレスリリースは、この型を選んだ理由を次のように述べています。

当社がこれまで培ってきた技術と手法をコンサルティングサービスとしてご提供することで、より早く、確実にサステナブルな社会の実現に寄与できると考え、本サービスの提供を開始することとしました。

貴金属回収や排水資源化は、対象物ごとに成分や発生量が異なり、「一般公開されている情報も不足」しているとされる領域です。企業が自力でゼロから検討すると、どの回収方式が妥当か、採算が成り立つのかを見極めるだけでも長い時間がかかります。ガルデリア自身、微細藻類由来の貴金属吸着剤の開発から実工場への商用導入までを自ら経験しており、プレスリリースでは「藻類の培養だけでなく、貴金属の分類技術、回収技術はもちろんのこと、業界ネットワークなど幅広い知見が必要でした」と振り返っています。この「自社が事業化の当事者として通ってきた道」をそのまま支援の型として他社に提供する発想は、技術を単体で売るのではなく、技術にたどり着くまでの検討プロセスごと商品化する発想といえます。

もう一つ注目すべきは、3つ目のサービス「微細藻類による排水資源化の共同研究・実証」です。これは単独での新規発表ではなく、2026年8月に始動したリバネスとの排水資源化プロジェクトを基盤に位置づけられています。

当社は2026年8月、リバネスと排水資源化プロジェクトを始動しました。本サービスは、その取り組みを基盤に、排水を排出する企業、研究機関、藻体利用先との共同研究・実証を進めるものです。

既存の技術・事業実績(貴金属回収の商用導入)、進行中の協業(リバネスとの排水資源化プロジェクト)、そして新規のコンサルティングサービスという3つの異なる文脈を、「資源回収・資源化を支援する」という1つの旗印の下にまとめて提供開始したことで、個々バラバラに見えていた取り組みに一貫性を持たせる狙いがあったと考えられます。

読者への示唆

この事例が示しているのは、専門性が高く情報の少ない領域ほど、技術そのものよりも「検討プロセスの型」を商品化できる余地があるという点です。ガルデリアは、対象物や事業構想が異なっても「比較検討→試験→採算評価→実証計画」という共通の進め方を提示することで、個別案件ごとに一から説明し直す必要をなくしています。新規事業の立ち上げを検討する担当者にとっては、自社が蓄積してきた技術や経験を、個別のプロダクトとしてではなく「意思決定を支援する型」として外部提供できないかという視点は、検討の参考になるのではないでしょうか。

また、進行中の協業や既存事業の実績を、新サービスの信頼性の裏付けとして束ねて見せる発表の仕方も、専門性の高い新規事業を立ち上げる際の情報発信の工夫として学びがあります。

■株式会社ガルデリアについて

名称  :株式会社ガルデリア
所在地 :〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町2-4-2-709
代表者 :代表取締役CEO 谷本肇
設立  :2015年10月1日
事業内容:微細藻類ガルディエリアを活用した環境・資源循環技術の研究開発および事業化、微細藻類由来成分の事業開発
URL  :https://galdieria.com/


株式会社ガルデリア・2026年10月1日のプレスリリースより引用