アラヤ、AIパートナープラットフォーム「ClanExe」クローズドβ版の提供を開始

  • 2026/7/28
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ClanExeのイメージ画像

株式会社アラヤ(東京都千代田区、代表取締役:金井良太)は、AIパートナープラットフォーム「ClanExe(クランエグゼ)」のクローズドβ版の提供を開始しました。目的に合わせてAIメンバーを集めて「パーティ(チーム)」を組み、人と一緒に働かせるという構想の製品です。2026年6月11日に製品紹介サイトを先行公開しており、今回はエージェント・セッション・AIパネルの3機能を、限定したパートナー企業へ提供する段階に進んだかたちです。あわせて、検証に加わるパートナー企業の募集も継続しています。

「ツール」から「パートナー」へ、という前提の置き方

今回の発表でまず目を引くのは、機能そのものよりも、ClanExeが立っている前提です。アラヤは、生成AIの業務活用が広がる一方で、多くの企業が「指示を待つ」「文脈を持たない」「単発で終わる」というツールとしての限界に直面していると捉えています。そのうえで、次の競争軸はAIを単なる道具としてではなく、業務の文脈を理解し、自ら動き、過去の議論を踏まえて判断する存在として使いこなす力にある、という見立てを置いています。

AIをツールから、共に考え判断するパートナーへ

ClanExeは、この考え方を実装に落とし込む製品として、「人格・役割・チーム・場」という4つの要素を揃えることで、AIをパートナーへと進化させる設計にしています。開発を担うのは、アラヤのNeuroAI研究組織「Persona Lab」です。研究組織発の製品であることを前面に出す構成からは、単なる機能訴求ではなく、AIペルソナの技術的な裏付けそのものを差別化点にしたい狙いがうかがえます。

なぜ「全機能を正式公開」ではなく、3機能に絞ったクローズドβを選んだのか

今回のクローズドβで使えるのは、AIメンバーを作る「エージェント」、AIメンバーと仕事を進める「セッション」、多数のAIペルソナへ一斉に問いかけて集団の声を可視化する「AIパネル」の3機能です。役割の異なるAIを組み合わせてチームを編成する「AIパーティ組成」の機能は、2026年9月末に予定する正式版まで持ち越されています。

エージェント(AIメンバーの作成・管理)

新規エージェント作成 スキル設定イメージ

価値観・判断軸(Mind)、役割(Role)、話し方(Style)、専門スキル(Skill)、業界知識(Knowledge)の5要素でAIに人格と能力を与え、利用者の仕事観に合った専属メンバーを作れる機能です。Aoi(PM)、Ken(Researcher)、Mei(Marketer)といった名前付きテンプレートもあらかじめ用意されています。

セッション(AIメンバーと仕事を進める)

AIエージェントがタスク設計して自律的に調査を進めるイメージ

曖昧な一文の依頼から構造化されたアウトプットまで、工程ごとの中間成果を見える化しながら調査票・分析結果・レポートを生成する機能です。利用者は方針判断に集中できる、という位置づけになっています。

AIパネル(集団の声の可視化)

AIパネル 多数のAIペルソナへの一斉インタビューとその集計イメージ

100体を超えるAIペルソナに同じ質問を並列で投げかけ、回答を構造化・集計し、意味的グルーピングやインサイト抽出まで一気通貫で行う機能です。通常であればインタビューやアンケートに数ヶ月かかるところを数分で集められるとしており、事業構想の壁打ちや受容性検証、組織施策の事前検証への活用を想定しています。

複数機能を持つ製品を一度に全公開せず、あえて3機能に絞ったうえで「パーティ組成」という目玉になりうる機能を正式版まで温存した点は、機能の完成度より先に、パートナー企業との検証を通じて使われ方や手応えを確かめることを優先した判断と読めます。クローズドβという形態自体が、市場に出す前にもう一段階、実際の利用文脈で検証する余地を残す選択です。

データを学習に使わない、という設計上の約束

もうひとつ注目したいのが、データの取り扱いに関する明言です。ClanExeは、利用者が入力したコンテンツや生成されたコンテンツを、アラヤ自身または第三者のAIモデルの学習・チューニングに利用しないとしています。

法人・チーム単位での検証を呼びかけるうえで、入力データの扱いは導入検討時に必ず問われる論点です。ここを曖昧にしたまま機能訴求だけを先行させると、検証への参加自体が見送られかねません。クローズドβの段階からこの約束を明文化しているのは、機能を試してもらう前に、パートナー企業が安心して検証に踏み出せる条件を先に整えておく必要がある、という判断があったためだと考えられます。

読者への示唆

ClanExeの今回の発表は、機能を段階的に絞り込みながら、限定したパートナー企業とともに検証を進めるという進め方そのものに、新規事業の検証設計としての参考点があります。全機能を一気に世に出すのではなく、核となる機能から先に確かめる範囲を区切ること、そして検証に加わってもらう相手が安心できる条件(データの扱いなど)を先に明文化しておくことは、法人向けに新しい仕組みを検証段階から使ってもらう際に、共通して意識しておきたい設計上の勘所だと言えます。

■株式会社アラヤについて

名称  :株式会社アラヤ
所在地 :東京都千代田区神田佐久間町1-11 産報佐久間ビル6F
代表者 :代表取締役 金井良太
設立  :2013年12月
事業内容:ディープラーニング、エッジAI、自律AI、ニューロテック、研究受託他
URL  :https://www.araya.org/


株式会社アラヤ・2026年7月28日のプレスリリースより引用

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