Empro(エンプロ)提供開始

人材紹介会社向けのワンストップCRM/MAツール「Empro(エンプロ)」を運営する株式会社エボルグ(本社:福岡県福岡市、代表取締役:宮崎将成)が、2026年7月1日付でEmproの正式提供を開始しました。ベータ版としての提供期間を経ての正式版移行で、導入社数は提供開始後も着実に伸びているといいます。サービスの詳細はサービスサイト(https://getempro.jp)で公開されています。

何が発表されたのか:候補者・求人管理からAIマッチングまでを1本化

Emproは、人材紹介にまつわる複数の業務をひとつのシステムに集約したツールです。エボルグの発表によれば、主な機能は次の5つに整理されています。

Emproの特長

  1. 候補者・求人の一元管理(CRM) — 求職者情報・求人情報・選考の進捗をひとつの画面で扱えるようにし、管理項目や選考ステータスは各社の業務フローに合わせて変更できます。
  2. 追客の自動化(MA) — 面談の促進や、連絡が途絶えた求職者への再アプローチなど、紹介会社特有のフォロー業務をメールとLINEで自動的に走らせます。
  3. AIアシスト — 求職者と求人のマッチングをAIが支援し、担当者が候補を絞り込む工数を減らします。
  4. 売上・KPIの可視化 — 決定数や売上見込み(ヨミ)をダッシュボードに表示し、勘や経験ではなく数字をもとに次の打ち手を判断できるようにします。
  5. カスタム項目・マスタの自由設計 — 管理する項目や選択肢、データ型までを管理画面から追加・変更できるようにし、各社固有の運用ルールに対応します。

実際の管理画面は、以下のようなイメージだといいます。

候補者・求人管理のイメージ

※候補者・求人管理のイメージ データはダミーです

選考プロセス管理のイメージ

※選考プロセス管理のイメージ データはダミーです

カスタム項目のイメージ

※カスタム項目のイメージ

料金プランなど詳細はサービスサイト(https://getempro.jp/pricing)で確認できます。

なぜ「ひとつにする」ことを選んだのか:分断されたままだった紹介業務

エボルグがEmproを開発した背景には、人材紹介市場の拡大に、現場の業務体制が追いついていないという課題認識があります。L reach COMPASSの調査レポート「人材紹介業界の動向2026」によれば、国内の有料職業紹介市場は2025年に約4,490億円(前年比+8%)に達し、5年連続で過去最高を更新しました。事業所数も約3万まで増えている一方で、その約7割を従業員10名以下の小規模事業者が占めるといいます。

少人数の紹介会社では、一人のエージェントが求職者の集客から面談、求人とのマッチング、企業への推薦、入社後のフォローまでを幅広く担うことになります。そうした現場で、候補者リストの管理はスプレッドシート、追客はメールとLINE、求人管理は別のツール、というように業務ごとに手段がばらばらだと、情報の二重入力や対応漏れが起きやすいです。エボルグはこの状態を、本来求職者と向き合うために使われるべき時間を目減りさせる「分断」だと位置づけています。

Emproは、この「分断」を解消するために開発された人材紹介特化のワンストップCRM/MAです。

紹介業務を一つのシステムにまとめるという設計判断は、単なる機能追加ではなく、少人数体制が主流という市場構造そのものへの対応と読み取れます。

開発の思想に見る意思決定:管理業務ではなく「人にしかできない仕事」に時間を

エボルグは、Emproの狙いを単純な業務効率化とは位置づけていません。候補者リストの更新や追客の抜け漏れ管理、複数ツールへの二重入力といった「仕組みに任せられる作業」は自動化し、そこで浮いた時間を、求職者の本音を引き出し、企業の期待とすり合わせ、人生の意思決定に伴走するという「人にしかできない仕事」に回す、という考え方です。

株式会社エボルグ 代表取締役 宮崎将成

この考え方の背景を、株式会社エボルグ代表取締役の宮崎将成氏は次のように語っています。

「人材紹介は、人の人生の転機を扱う仕事です。候補者の背中を押し、企業と信頼を築くことは、最後は人にしかできません。だからこそ、担当者の時間は管理作業ではなく、求職者と企業に向き合うことに使われるべきだと考えています。私自身が人材紹介に向き合ってきた経験をプロダクトに込め、Emproは『集める、つなぐ、決める』をひとつにすることで、少人数でも成果の出る紹介業務の型を提供します。」

宮崎氏自身が人材紹介の実務に携わってきた経験がプロダクト設計に反映されている点は、この意思決定を読み解くうえで見逃せません。現場を知る当事者が「何を自動化し、何を人に残すか」の線引きを行ったからこそ、機能の寄せ集めではなく、業務フロー全体を貫く設計思想として「集める、つなぐ、決める」が言語化されたと考えられます。

今後の展開と読者への示唆

エボルグは今後、AIマッチング機能の強化に加え、求人媒体からの求職者情報の取り込み、ATS(採用管理システム)からの求人情報の自動取り込み、CAのスカウト送信を支援する拡張機能などを順次拡充する方針を示しています。開発体制には外資系プラットフォーム出身のエンジニア・PdMや外資系コンサルティングファーム出身者を迎え、中長期的には人材紹介の「採用インフラ」となることを見据えて事業投資を強めるとしています。

Emproの正式提供開始が示すのは、機能を積み増していく拡張ではなく、「どの業務を自動化し、どの業務を人に残すか」という線引きを先に決めてからシステムを設計する、という順番の意思決定です。小規模事業者が大半を占める人材紹介業界に限らず、属人的なオペレーションが積み重なった業種であれば、同様の問いは共通して立てられます。自社の業務のどこが「分断」しており、どこまでを仕組みに任せられるかを見極めることは、新規事業やSaaSプロダクトの構想に携わる担当者にとっても参考になる視点でしょう。

■株式会社エボルグについて

名称  :株式会社エボルグ
所在地 :福岡県福岡市中央区天神4-5-10
代表者 :代表取締役 宮崎 将成/取締役 今泉 涼二
事業内容:人材紹介業向けCRM/MAツール「Empro」の開発・提供
URL  :https://getempro.jp / コーポレートサイト:https://evorg.co.jp


株式会社エボルグ・2026年7月23日のプレスリリースより引用