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株式会社NTTデータ先端技術(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中 秀彦)は2026年7月22日、オープンソースの仮想化技術であるKVM(Kernel-based Virtual Machine)※1をベースにした仮想化基盤の導入・運用支援サービス「Prossione Virtualization(プロッシオーネ バーチャライゼーション)」の提供を開始した。設計・構築から既存環境からの移行、日々の運用まで一貫して請け負い、AIを使った運用高度化(AIOps)機能も併せて提供するという内容です。
一見するとインフラ製品の販売告知だが、注目したいのは「なぜ今、KVMという選択肢を打ち出したのか」という点です。仮想化基盤は長年、特定ベンダーの商用製品が事実上の標準として使われてきた領域です。そこにOSSベースの支援サービスを国産ベンダーが投入する背景には、仮想化基盤を取り巻く市場構造の変化があります。
なぜ今、OSS仮想化なのか — ライセンス環境の変化という引き金
NTTデータ先端技術は今回のサービス発表に合わせて、7月23日~24日開催の技術展示会「EdgeTech+West 2026」で講演も予定しています。その講演概要には、今回のサービス投入の動機を読み解くうえで見逃せない一文があります。
VMwareのライセンス変更を契機に仮想化基盤の見直しが加速する今、本講演では移行先選定で押さえるべき観点と、KVMを活用したProssione Virtualizationによるコスト最適化の事例をご紹介します。
つまり今回の意思決定の出発点は、自社発の技術革新というより、主要ベンダーのライセンス体系変更という外部環境の変化にあります。ライセンスコストの増大やベンダー依存への警戒感から、企業側に「代替の選択肢を検討したい」という需要が生まれているタイミングを捉えた展開だと読めます。ただしOSSには「導入・運用に高度な専門知識が要る」という別のハードルがあります。NTTデータ先端技術は、このハードルを自社の技術支援力で埋める形で市場に入ることを選んだ、という構図です。
「一貫支援」と「AIOps」という2つの賭け方
サービスの中身は大きく2層に分かれます。ひとつは、KVMをベースとした仮想化基盤の設計・構築・移行・運用をワンストップで支援する基本サービス。もうひとつは、AIエージェントやMCP(Model Context Protocol)※2に準拠した連携ツールで構成する「AIOps」機能で、稼働情報やログを分析して診断・対応を自動化する部分です。プレスリリースは自社サービスの核をこう説明しています。
「Prossione Virtualization」は、KVMをベースとした仮想化基盤の導入から運用までを一貫して支援する国産ソリューションです。これまで高度な専門知識を要していたOSS仮想化環境の設計・構築・運用を、より容易かつ効率的に実現します。
この定義が示すとおり、同社が売っているのは「KVMという技術」そのものではなく、「OSSを商用システムで安心して使えるようにする実装力・運用ノウハウ」です。金融業界などミッションクリティカル領域での実績を土台にしている点も、OSS特有の「安定して使えるか分からない」という不安に対する裏付けとして位置づけられています。AIOpsをモジュール化して段階導入できる設計にしているのも、いきなり全面刷新を迫るのではなく、小さく試せる形にすることで導入のハードルを下げる狙いがあるとみられます。
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図1:NTTデータ先端技術が提供する「Prossione Virtualization」導入・運用支援サービス概要
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図2:AIエージェントを活用した仮想化基盤運用のイメージ
展示・講演の予定
本サービスは、2026年7月23日(木)~24日(金)にグランフロント大阪で開催される「EdgeTech+West 2026」で展示・講演される予定です。講演は24日14:00からで、仮想化基盤の移行先選定の観点とコスト最適化事例が紹介されるとのことです。詳細な参加登録は公式サイト(https://www.jasa.or.jp/etwest/)で案内されています。
読者への示唆
この事例が新規事業担当者に示すのは、「自社の技術で市場を切り拓く」型だけでなく、「外部環境の変化(ここではライセンス体系の変更)によって顕在化した乗り換え需要に、自社の実装・運用力を掛け合わせて応える」型の事業機会の作り方です。技術トレンドそのものより、既存の商用製品を使う企業側の負担やリスクがどこで高まっているかを見極め、そこに実装支援というレイヤーで入り込む発想は、インフラに限らず横展開しやすい意思決定の型だと言えるでしょう。
※1 KVM(Kernel-based Virtual Machine):Linux上で複数の仮想マシンを動かすための、オープンソース仮想化技術
※2 MCP(Model Context Protocol):AIアプリケーションと外部のツールやデータソースを標準化された方法で接続するためのオープンプロトコル
*「INTELLILINK」は日本国内および米国における株式会社NTTデータ先端技術の登録商標です。
* その他の商品名、会社名、団体名は、一般に各社の商標または登録商標です。
■株式会社NTTデータ先端技術について
名称:株式会社NTTデータ先端技術
所在地:東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー13階
代表者:代表取締役社長 田中 秀彦
設立:1999年08月
資本金:1億円
事業内容:情報通信(OSS技術支援、システムインテグレーション等)
URL:https://www.intellilink.co.jp/
株式会社NTTデータ先端技術・2026年7月22日のプレスリリースより引用